ART of cycling_二輪書

旅するBD-1、東海道五十三次を行く◎15_蒲原

BD-1で走破した、東海道五十三次の旅の記録。2018年3月23日〜28日の4泊5日をかけたポタリングの様子を宿場ごとにレポートしています。

DAY 2 11:13_蒲原宿

2018.3.24

しばらく続いた平坦な道も、富士川を渡ったところで一度おしまいとなります。

川を渡り、〈富士川橋西〉を右折、魚屋の横の上り坂へ。
昨日の疲れもまだ残っているせいか、100mちょっとの距離を登りきるのがなかなかツライ。
自分の体力を過信して58T化したことを、恨むばかり。

この坂道を登り切ると、東海道旧道の趣を少し残した尾根の道を進みます。
側溝の蓋に、東海道ルネッサンスという文字も見受けられます。
ネーミングのセンスはともかく、進んでいるルートが旧東海道であることは、これで間違いありません。

実は、吉原宿〜蒲原宿間は、ドラマに富む区間です。

東海道旧道を保存した区間

岩淵一里塚でほぼ直角にルートは右に折れます。

東名高速道路の下をくぐったあとは、東海道新幹線の線路をくぐらなければなりません。
クルマが通れるような道がすぐ隣に整備されているにもかかわらず、ひと一人がようやくくぐれるようなアンダーパスがつくられているのです。

これはおそらく、旧東海道のルートを忠実に後世に伝えるため、でしょう。

その後、ふたたび東名高速道路とクロスするのですが、こんどは橋で渡ることになります。

そして吉原宿〜蒲原宿間のピークポイントがこのあたり。
少しずつ登って蓄えてきた位置エネルギーを、500m弱の下り坂で一気にロストしてしまいます。

下りきったT字路となっているあたりが、浮世絵ポイント「夜の雪」です。

ここから1.3kmほど、かつての宿場町を感じられる古い町並みを味わいながら進みます。

宿場を感じることができる区間

個人的にオススメは、日本軽金属の水力発電用鉄管路。
BD-1のボディカラーであるグラファイトとによく似ていて、思わず記念撮影。
旧東海道とはなんのゆかりもない建造物ですが、心奪われてしまい、橋の欄干に腰掛けて、しばし休憩してしまいました。

その次のオススメは、旧五十嵐邸。
この手の洋風を模した近代建築は、元医院であることが多いのですが、こちらも歯科医院であったそう。
見学したい思いをグッとこらえて、昨日の遅れを取り戻すべく、先を急ぎます。

本当は、初日に府中宿まで進んでいるつもりだったのです。
確かに、自転車がロードかランドナーであれば、可能だったはず。
このBD-1の旅では、自分の脚でペダルを漕いで走破することが決まり事。
しかし、58T化してしまったBD-1で箱根峠をペダルを漕いで登りきるのは、かなり時間を要してしまいました。
そのため、当初の3日間で三条大橋まで走破することは、もう無理と諦めてしまいました。
本当は、三条大橋に到着後、2日かけて神戸あたりまで足を伸ばしてみる予定でした。

それなのに、最終的には三条大橋まで5日間かかることに……。

もっとゆとりを持っていてもよかったかもしれません。こうして、魅力ある建物や景色(そして美味しいもの)などを素通りしなければならないのですから。

次は2日目の最難関である薩埵峠です。

それにしても、各宿場など旧東海道に立てられた碑に付けられた現在地を示すプレート、あくまでも目安としないと痛い目に遭います。

これなら当初の計画通り、3日で走破できそうとぬか喜びしてしまいました。

●GoProからの1枚

富士川橋を渡る。こうした道幅の狭い橋を渡るのは、とてもコワイ。

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