ART of foods_おふとりさま

蒙古タンメン中本_モンゴルではなく四川のような

定番を知ってこそ、何たるかを知る

せっかく中本を訪れたのに、辛い麺をチャレンジしないことには、中本を語ることはできません。そこで中本の本丸ともいえるスタンダードな蒙古タンメンをオーダーしてみました。

そもそも蒙古タンメンは、カップ麺で何度も食したことがあります。編集作業中に、刺激のあるカップ麺を食べてみたいときにコンビニで買うのが蒙古タンメンなのです。
このカップ麺は、お店で提供される蒙古タンメンをアレンジしたものであるわけで、その意味でも本来の味にチャレンジするというわけです。

とはいえ、その日の朝からランチに蒙古タンメンを食べようなどと考えていたわけでなく、たまたまいつも行くお店が満員で、たまたま中本の前を通りがかると待ち人数が少なかったから、というただそれだけの理由で店内に足を踏み入れてしまったのです。

そのたまたまの日に、不幸にも真っ白なTシャツを着ておりました。
スープがはねてTシャツを汚したらいやだなぁ〜と、店内に入ってから気がつく始末。しかし、心配ご無用。紙のエプロンが常備されているのです。迷わず紙エプロンを手に、通された席に座ります。左隣のサラリーマンも白いシャツに紙エプロン、右隣の女性も紙エプロンをして麺を啜っているので、何も恥ずかしいことはありません。

左隣のサラリーマンの器には、蒙古タンメンよりさらに真っ赤なものが入ってました。麺を口に入れるたびに、「あー」とも「うー」ともなんとも言えない苦痛を耐える呻き声を発しているのが気になります。蒙古タンメンよりさらに辛いメニューがあるようなのです。

私の目の前に運ばれてきたのは、それほど激辛な雰囲気を漂わせていません。先日食べた辛くないラーメンに、麻婆豆腐をかけたような感じ。
辛さを均一にするために、とりあえずかき混ぜます。
カップ麺の時のような、辛さでビックリするようなほどでもありません。もっと攻撃的な辛さのラーメンを食べたことがあったので、身構えていたほどではなかったということでしょう。
まずは麺から攻略していきます。

それでは、おふとりさまです。

蒙古タンメン 800円。

辛い系ラーメンを食べる時、というより普通のラーメンの時もそうですが、食べ終わるまで水は一切口にしないことにしています。
辛いものは一気に食べてしまわないと、脳から危険信号が出されると、突然ペースダウンしてしまうからです。
辛いけど美味しい! をキープしながら完食するのがベストです。その意味では、蒙古タンメンは最後までそのラインを崩すことはありませんでした。
私が席についたときには蒙古タンメンを食べていた右隣の女性は、水を飲みながら、完全に箸がストップ。彼女にはちょっと辛過ぎたみたいです。

左隣のサラリーマンは、なんとか完食し、退店。その後に着席した女性は、蒙古タンメンの辛さを調節できるか否かを店員に尋ねました。その答えは、「上にかける麻婆豆腐の量を減らすことはできます」とのこと。やっぱりラーメンにのっかているのは、麻婆豆腐だったのでした。女性は「少なめでお願いします」とオーダー。

麺と具を完食し、レンゲでスープを何杯かすすりましたが、全部飲んだらお腹を壊しちゃいそうだな、と思い、やめておきました。

しかし、どうして皆、ツライ思いをしてまで辛いラーメンを食べるのか、ちょっと不思議に思ったおふとりさまでした。

▼ピリッと辛いおふとりさまには、担々麺というおとりよせもあります。

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