ART of car life_四輪書

BMW i8で行く東海道五十三次の旅◎06_藤沢

BMW i8で走破した、東海道五十三次の旅の記録。2015年11月26日〜29日の3泊4日をかけたドライブの様子を宿場ごとにレポートしています。

day 1 12:08

2015.11.26

“ノスタルジーを感じるのり味”

国道1号線を順調に西へ。
逆にそれは見所に乏しい幹線道路を、ただ走るというだけです。
〈藤沢バイパス出口〉でそんな国道1号線から逸れ、長い下り坂へ。

〈遊行寺〉の信号を通過したら要注意。
〈藤沢橋〉までうっかり走らず、100mほど先の小径へ右折するルートが東海道旧道です。

この小径に入るとすぐにT字路に突き当たります。
その右手にいまは「ふじわさ宿交流館」があります。
自転車や徒歩での旅ならば、ここで小休止するのもいいでしょう。

このT字路を左折すると背後に遊行寺の惣門が見えます。
そしてすぐ赤い欄干の「遊行寺橋」を渡り、国道467号線へ。
(つまり、〈藤沢橋〉を右折したのと同じルートに出ます)

『東海道中膝栗毛』では、江ノ島の弁天様へお参りに行く老人が、弥次郎兵衛と北八に道を尋ねるシーンがありますが、この時の会話の中に出てくるのが、遊行寺と遊行寺橋です。

歌川広重の浮世絵にも描かれています。
ちょうどこの浮世絵の場所辺りは、旧東海道の標識などが設けられ、当時を偲ぶことができるようになっています。

東海道の面影残る国道467号線

国道467号線は、小田急江ノ島線が交差するあたりまで、かつての東海道の面影がわずかながらに残されています。
時代を感じさせるお店や土蔵(たぶん明治辺りの建築)などがポツポツと目につきます。
旧東海道として整備されていることもあって、走っていても気持ちのよい通りなのです。
もちろん、『東海道中膝栗毛』が書かれた江戸時代の建物が残っているというわけではありません。
昭和を感じさせる建物や土蔵、そして平成の建築物に整備された道路……。
それらが相まって、1971年生まれの私にはとてもノスタルジーを感じさせるのです。

実は、BMW i8って、その外観からは似つかわしくないのですが、乗り味にノスタルジーを感じてしまいます。
E30 320iやE36 318isあたりの、あの軽快な感じ。
それは完全EV車では味わえない乗り味です。
この旅では高速道路は走ってませんが、高速巡航しているときにもそれは強く感じます。
ノイエクラッセ以降のBMWの乗り味を知っている人には、そのDNAの片鱗を運転すると体感できるのです。
こんなに近未来的な外観をしているのに、です。
ただし、これは「Mシリーズ」的なものではない、と言う補足付きですが。
そして、これがBMW i8の諸刃の刃ともなるのです。
(この点に関しては、いずれ旅の後半にでも言及しましょう)

さて、江ノ島線を越えてから2.5kmほど道なりに進むと、再び国道1号線に合流。
次の平塚宿へ向かいます。

注:〈  〉内は交差点名を表します。

藤沢
Fujisawa

藤沢宿は、もともと遊行寺の門前町として発展していた土地。伝馬制度が制定されると同時に早くから東海道の宿駅に名を連ねた。江戸時代中期以降、江戸庶民の間で大山詣や江ノ島詣がブームとなり、物見遊山の客でも賑わった。

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ひとつ手前の宿場はこちら。

折りたたみミニベロ、BD-1での東海道五十三次旧道の旅もあります。

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