庭の梅が咲きました。もう春ですね
庭の枝垂れ梅が満開となりました。白い梅の花を眺めていて、ひとつやり残していたおふとりさまを思い出してしまいました。
その名も「比内地鶏だしと魚介のさっぱり梅つけ麺」。ヒーローの必殺技なら、技を繰り出す前に相手にやられちゃいそうなネーミングです。
ということはさておき、醤油、塩、味噌ときて、最後に残されていた「あの小宮」のつけ麺です。
テレワークがメインの生活スタイルとなった昨今、ほとんど外食していないのですが、定期健康診断の帰りに、久々に外食おふとりさますることに。
これまで健康診断は、希望時間を指定できたので、午前中に受けておりました。朝食抜きで健康診断を受けて、ランチを外食するのがお決まりパターンだったのです。
しかし、転社して初の今回は14時30分から。朝食抜き、昼食抜きでの健康診断となります。
というわけで、空腹過ぎて、自宅に辿り着く前に倒れてしまいそうだったので、乗換駅のあざみ野で外食することにしたのでした(コロナ禍だと、外食する言い訳もなかなか大変だ)。
こんなご時世ですが、外食いいですよね?
ラーメン店で、いろんなメニューをオーダーすることはまずありません。お気に入り一択です。それなのに、毎回メニューを変えて試すなんてこと、いまだかつてなかったこと。これもコロナ禍の影響でしょうか(つまり、いろんなお店に行かずに、ひとつのお店で味変を楽しむという……)。
時はすでに16時。ランチにも夕食にも中途半端な時間に入店。これでフルコンプリートなので、券売機で迷わず梅つけ麺のボタンをプッシュ。店内にはサラリーマンと思しき人が、2人カウンターに座っていました。ランチを取る間もなく、多忙だったのでしょう、きっと。
入口に一番近いカウンターに席を取りました。券を取りに来てくれた店員さんが、「大盛りにしますか?」と尋ねるので、キョトンとしていたら、「大盛りも無料ですよ、大盛りになさいますか?」と丁寧に質問し直してくれたのです。それにつられて、おもわず「はい、大盛りで」と答えた後に、「あ、やっぱりふつうで」と言い直してしまいました。
帰宅数時間後には、夕食が用意されていることを思い出したのです。用意された夕食を残してしまうことほど、家庭不和の原因になるものはありません。ここは私もずいぶん成長したものです。
それに万が一、お口に合わなかった場合を考慮すると、大盛りをオーダーするのは危険すぎます。大人の分別がようやく身についたということでしょうか。
ようやくフルコンプ!
比内地鶏だしと魚介のさっぱり梅つけ麺 880円
とろ〜り半熟味玉 110円
麺は一度水でしめてある冷や盛りです。私好みの中太麺。
このおふとりさまシリーズで、つけ麺は初登場ですが、正直に言って、唸るほど美味しいと思えるつけ麺にそうそう巡り合わないからです。その理由は、最初の一口は美味しいのですが、後半になるにつれ、つけ汁が濃すぎてしまい、最初の美味しいという印象が食べ終わる頃には薄れてしまうからです。
が、梅つけ麺は、その問題を根本的にクリアしているようでした。
麺に梅ダレがあらかじめ和えてあるのですが、その梅ダレの味が絶妙なのです。麺にドレッシングを和えたような感じではありません。ひとくち、何もつけずに麺だけを食べてみたのですが、梅ダレは水っぽくて、麺だけで食べるには遥かに物足りない味です。茹であがった麺を水でしめる際に、その水にあらかじめ梅ダレが混ぜてあるような感じです。厨房を覗いたわけではないので、あくまでも想像の範囲ですけど。
さて、いよいよつけ汁に麺をひたして、おふとりさま。最初に比内地鶏だしのスープと魚介(魚粉?)のしっかりとした濃ゆい味が舌の上に拡がります。小麦の芳香を楽しむべく咀嚼していると、気がついたら最後に残ったのは仄かな梅の香り。そうそう、控えめに鼻腔をくすぐった庭先の枝垂れ梅と同じ……。飽きることなくさっぱりした味わいで、最後まで楽しめました。確かにこれだと、麺大盛りを頼みたくなるのも頷けます。
っていうか、「比内地鶏だしと魚介のさっぱり梅つけ麺」という長い長いネーミングのまんまじゃないですか。名は体を表すとはよくいいますが、名は味を表すとでもいいましょうか。
とまあ、お味がよろしいようで。