かつて勤めていた出版社で、初めてブログなるものをスタートしました。当時、私が在籍する編集部では、誰ひとりとして全社的に進めていたブログに手をつけていなかったので、ひとまず私がやってみることにしたのでした。
そのブログのプラットフォームが、突如、なんの告知もなく閉鎖(というかサーバーの契約更新がなされることなく、終了)したということを知りました。幸い、自分は2017年に当ブログを立ちあげた際に、すべての記事を削除してブログを閉じていたので、まったく被害はありませんでした。その頃にはあまり雑誌の告知的な記事は少なくなってプライベートなことばかり書いていたので、他人のプラットフォームでブログを綴っていくのもなんだかなーと思っていたのです。そこで、自分であらたに「ART LIFE mag.」を立ちあげ、そのブログの一部として「四季即是空」を再スタートさせていたのでした。
さて、なくなったと聞くと気になるのが人間の性。最初の投稿記事がなんであったか知りたくなって、当時のブログの入稿データを調べてみました。以下がその時の内容。
日の出前よりアルファ・ロメオの撮影のために伊豆高原へ行って参りました。この日のメニューは、ミト、159 TI、GT、ブレラ、147の5台。独車びいきのわたしとしては、これはこれで美味しいクルマたちでした。
2009年5月1日の「四季即是空」より
特に159 TI。イタ車好きの人には叱責されるかもしれませんが、かなり独的雰囲気が乗り味に出ていました。その意味では期待を裏切られた気分。もっとも自分のイメージしていたアルファの走りに近かったのが147。
さて、この日の試乗で、走りに関してはちょっと分の悪かったブレラですが、個人的にはこいつがもっとも刺さりました。一見するとワルな雰囲気たっぷりなのに、エレガント。帰路の相棒はブレラをチョイスして帰宅したのですが、登場してかなりの年月が経つのに、街中での注目度高し。婦女子の視線が〜、というのは自意識過剰ですかね。
峠を目を三角にして走るのではなく、それなりに雰囲気を愉しみながらアルファ・ロメオの空気を満喫するには、この日の5台のなかで個人的には最高の1台でした。フロントだけでなくリアも睨みをきかせたこのデザイン。帰路の東名高速上りで、のんびり走ってましたが、まったく煽られなかったのはこのおかげですかね。クルマのデザインはおしりも大事なのです。この日の取材分は、5月20日発売のオートカー別冊「アルファ&アバルト」にてご覧になってください。
という感じで、何事もなかったかのようにこのブログはスタートしました。リードにもあるように、普段から気になるデザイン・モノや、使って便利なスグレモノを取り上げる日もあれば、AUTOCAR JAPANやBMWERの製作現場裏話などもレポートいたします。そうそう、AUTOCAR JAPANの長期レポート車のフリーランダー2や、BMWERのレポート車であるBMW E30 M3のレポートもアップしてきますので、どうぞよろしく。
結局、会社のプラットフォームを使ったブログなので、当時携わっていた雑誌の告知以外の何物でもありませんでした。雑誌のファンを増やすことが最大の目的だったので、まあ、当初の目標は達成していたとはいえます。当時は過去のブログなんて読み返すことなんてないと思っていましたが、意外と日記みたいでそれなりに興味深いものではありました。こんなことをやってたんだー、ぐらいではありますが。また、過去の「四季即是空」の記事を、こちらに再アップしてみるのもありかなと思っています。あくまでも自分の備忘録として。