気がつくと、30年以上理想のシステム手帳を探していました
その存在は知っていたけれど、機会がなくて観ることができなかった映画『Peachtime どんなことしてほしいのぼくに』を、公開から30年以上の時を経て観ることができました。
今回はその映画のレビューではありません。
1990年公開のこの映画に、商社マンとして登場する人物が、オフィスでシステム手帳をめくりながら仕事の電話をしているシーンが今回の記事の始まりです。
映画の小道具として使われていたシステム手帳は、黒革のものでした。1990年前後からでしょうか、システム手帳が流行したのは。
御多分に洩れず、高校生の頃に最初に手に入れた黒革のシステム手帳と同型のものでした。その後、SAZABY の黒革のシステム手帳を購入したのが、この映画の公開年とさほどかわらない1991年。2017年まで使っていたので、26年ほど現役で使っていたことになります。
ボロボロになってしまったので、同デザインのものを見つけて5年ほど使っていましたが、いろいろ不満もありました。
実は、システム手帳に抱いていた不満を解消してくれそうなものについに辿りついたのです。
どうしてファイロファックスを避けてきたのか
これまでもサブとしていろいろバイブルサイズの手帳を使ってきたことがあるのですが、なかなか理想のものに出逢えることはありませんでした。
軽いけれど収容できるリフィルの枚数が少ないとか、360度開かないとか、たくさんリフィルを入れておくと書きづらいとか……。まあ、いろいろ問題はあった訳です。
今回目に留まったのは、ファイロファックスのclipbook。
今更感のあるclipbookですが、それには理由があります。というのも、システム手帳はフィロファックスをこれまで避けてきたからです。
王道中の王道のような気がしていて、敢えて購入しないようにしていたのです。クルマで言うなら、セダンならメルセデス・ベンツ、スポーツカーならポルシェ、スーパーカーならフェラーリをあえて選ばない男の美学なのです(と、勝手に思っているだけですが……)。
でもclipbookは本革でないし、価格も超お手頃だし、騙されたと思ってお取り寄せしてしまったのです。
そしてその結果、スケジュール管理用に取材メモ用、そしてアイディアを書き留めるネタ帳用と、結局すべてclipbookに置き換わってしまいました。
clipbookを気に入った理由
では、なにが凄いのか。
まず、右ページと左ページ、どちらにも文字を書きやすいという点。リフィルの枚数が多いと、開くページによって厚みが変わるために、文字を書きにくくなることがよくあるのです。
それが、180度ひらくために、左右のどちらも問題なく書きやすくなっているのです。
次に、360度開くのも便利。手持ちでメモを取る時、手帳を開いて使うのではなく、ダブルリングのノートのように使うことができるのです。これは画期的。
そして、本革のしっかりした手帳と違って非常に軽量であること。また、ルフトと違って、たくさんの枚数のリフィルを収納できるという点も素晴らしい。
ほんと、早く使ってみればよかったと後悔。
自分はこれまで使っていた手帳と同じイメージの黒を選びましたが、いろんなカラー展開しているというのもいいですね。
現在問題があるとすれば、耐用年数くらいでしょうか。10年以上使えるくらいのハードな作りだといいのですが……。こればっかりは、実際に使ってみるしかありません。
ちなみに、ペンはレイメイ藤井のダヴィンチ リフィル レザー下敷にサファリを1本さして使っています。このほか、いわゆる背表紙に当たる部分にも1本、サファリをさすこともできます。自分はたまにしか使わないブルーインクをセットしたサファリをここにさしています。ノック式の3色ペンなどを使うのなら、この場所にさしておけばすっきりしていいかもしれませんね。