ART of cycling_二輪書
旅するBD-1、東海道五十三次を行く◎21_岡部
BD-1で走破した、東海道五十三次の旅の記録。2018年3月23日〜28日の4泊5日をかけたポタリングの様子を宿場ごとにレポートしています。
DAY 2 17:55_岡部宿
2018.3.24
初日の箱根、そして二日目の薩埵峠ですっかり坂恐怖症になってしまったわたくし。宇津ノ谷峠をBMW i8で越えたとき、やっぱり坂であったことが記憶にありました(しかし、どれ位の勾配のどれほどの長さの坂だったかの記憶は曖昧なのです)。クルマだとアクセルひと踏みビューン! コーナーがあれば、ヒルクライム最高! となるのですが、BD-1だとほんのちょっとの坂道も、苦行以外の何物でもありません。しかし、峠は越えるもの、越えなければならないもの、越えるためにあるもの……。日が暮れそうなので意を決してペダルを踏みます。
なんか旅情あふれる雰囲気になってきました
クルマだと、ついつい通り過ごしてましたが、宇津ノ谷峠は実は風情のあるスポットのようです。BD-1なので安心して石畳の道を突き進んでいくことにします。
……が、すぐに階段が現れました。
これくらいの階段ならばと、担いで登ることに。なるべくペダルを漕いで走破するというレギュレーションに反しますが、仕方ありません。
しかし、ここから先は明らかに徒歩の道のようです。無理してもロクなことがないことは、薩埵峠で経験済み。地図を見るとすぐ横を通っている県道208号線にいずれ合流することになっています。ならばと県道208号線──藤枝静岡線に出て、ショートカットすることにしました。県道208号線に出ると、すぐに隧道の入り口に出ます。実はこの宇津ノ谷隧道を抜けるのは初めて。BMW i8のときは工事中だったため、この隧道の前でUターンを強いられたからです。ここまで走ってきて、ようやく思い出しました。だから、宇津ノ谷峠の記憶がぽっかり抜けていたのです。
宇津ノ谷峠は心配していたよりも、ぜんぜん軽くピークに到着。とはいえ、キコキコとゆっくりしか進みませんので、S兄ィは先へどんどん進んでもらいました。いわゆる斥候部隊です。
東海道旧道を歩けば、明治トンネルという、さらに趣深い隧道を抜けれらたようです。後日ネットで検索したら、自転車で明治トンネルを通り抜けている人もいたようですが、まあ、それはそれとして。
肝心の宿場・岡部宿はあっさりと通過
さて、宇津ノ谷峠隧道を抜けて下っていくと、左に東海道旧道につながる小径が現れます。一応、念のためにその道に分け入って、BD-1で通過することが難しいことを確認。BD-1で走破することもできたかもしれませんが、夕暮れ迫る時刻なので、無理は禁物です。そのまま坂を駆け下りて、岡部宿へ。
東海道旧道は、細い右側のルート。ちょうどその分岐点になにやら看板があります。西行にまつわる悲しい物語の舞台が近くにあるらしい……のですが、そんなことに時間を割いている余裕はありません。急がねば……。
浮世絵ポイントはこちら。いま越えてきた山が夕日に染まっています。
そして本陣近くの大旅籠柏屋前で記念撮影。県道208号線の裏道など、整備された走りやすい道を進み、国道1号線に突き当たる〈内谷新田〉に建てられた巨大キノコのような「これより東海道岡部宿」の石碑で岡部宿と別れを告げます。
●GoProからの1枚
隧道は、ちょっとおどろおどろしい。
注:〈 〉内は交差点名を表します。
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