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BMW i8で行く東海道五十三次の旅◎09_小田原
BMW i8で走破した、東海道五十三次の旅の記録。2015年11月26日〜29日の3泊4日をかけたドライブの様子を宿場ごとにレポートしています。
day 1 15:15
2015.11.26
“知らぬが仏とはいうけれど……”
大磯宿を過ぎたら、国道1号線をひたすら西へ。
少々単調なドライブを我慢しながら、西湘バイパスと海を横目に進んで行きます。
酒匂川を渡って1.8kmほど走ると、〈新宿〉の信号が見えます。
ここで左折して、またすぐに右折。
「かまぼこ通り」を走ります。
小田原は、江戸後期に蒸し蒲鉾が考案された地。
「かまぼこ通り」の両側には、おおくのかまぼこ屋が並んでいます。
この通りの〈青物町〉あたりからが、小田原宿が最盛期のころに栄えた場所です。
日本橋から出立した旅人の多くが、2泊目の宿を取った宿場。
最盛期には100軒ほどの旅籠があったそうですが、東海道中膝栗毛のふたりも、小田原宿に泊まっています。
あの有名な「五右衛門風呂」もエピソードが、この小田原宿なのです。
五右衛門風呂の入り方を知らない北八が、下駄を履いて風呂に入り、風呂の底を抜いてしまうというお話。
知ったかぶりは最終的に恥をかくという逸話でもありますが、BMW i8にも知らないと恥をかくポイントがあります。
見かけによらず小心者です
それが車内で耳にするエンジンサウンド。
i8のエンジンは、ミニや2シリーズ・アクティブツアラーなどと同じB38A15A型の3気筒エンジン。
なのですが、ドライバーはもっと大排気量のエンジンが唸っているような、そんな錯覚になります。
BMWはストレートシックス! と信仰しているBMWファンが喜びそうなサウンド。
しかし、それは車内のスピーカーから擬似的にサウンドを作ったもの、なのです。
間違っても「i8のエンジンはいい音してるわ〜」などと言ってしまうと、恥ずかしい思いをしてしまいます。
さて、この静かな通りを抜けると、再び国道1号線へと合流し、いよいよ東海道の難所である箱根へ。
そのまま箱根へと向かってもよいのですが、撮影ポイントを求めて小田原漁港で小休止。
いつも走り慣れたターンパイクでも箱根新道でもなく、あくまでも東海道旧道に沿ったルートで箱根の山を越えます。
注:〈 〉内は交差点名を表します。
小田原
Odawara
小田原宿は、城下町に作られた宿駅。文献によると本陣と脇本陣が4軒づつ、95軒の旅籠があったというから東海道でも有数の宿場だったと思われる。日本橋からの距離と箱根越えを考えて、2泊目をここで迎える旅人が多かった。
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ニシヤマヨシヒコ
大学卒業後、ドキュメンタリー映像の助監督を経て出版業界へ。某建築雑誌の版元で編集技術をマスターし、クルマ系雑誌編集部のある版元へ移籍。その後、版元を渡り歩きながら興味の赴くままにカメラ雑誌、ガレージ雑誌、グラビア誌のほかにBMWやランボルギーニの専門誌などを立ち上げ、2017年までスーパーカー専門誌の編集長を務める。2019年からはWEBマガジンの新規立ちあげならびにリニューアルに編集長として携わり、現在フリーで活動中。日本旅行作家協会会員。
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